『めまいは治せる!』(文藝春秋 1300 円+税) 


 この本は、七戸医師の治療理論と治療経験、それに七戸医師の治療を受けた2500人以上の患者さんのうち、30人以 上の患者さんの「治療実例」や手紙、メールを紹介しています。

『めまいは治せる!』(全252ページ)


     

[構成]
 序章
 
 第一章 患者の代表的な症状
  こんな目に遭う
  ひどい症状の患者はどう治っていったか
  めまい、耳鳴りの専門医は受け入れない

 第二章 めまい、耳鳴りをこうして治してきた
  めまい、耳鳴りの患者の悲惨さ
  めまいと耳鳴りの病名
  めまいや耳鳴り、難聴の治療法
  めまいを分類する
  ヘルペスウイルス感染症説の発端
  ヘルペスウイルスについて
  ウイルスについて
  抗ウイルス剤「アシクロビル」について
  抗ウイルス剤による実際の治療法
  患者さんへの説明
  権威の批判に答える

 第三章 患者の症例を参考にして治す
  多くの人がめまいや耳鳴りに悩んでいる
  ヘルペスに効いた典型例
  再発時の薬の勝手な飲み方や、他の薬との併用について
  めまいと耳鳴りを併発
  医師の理解を求めたい
  外国ではOK
  効かなかった例
  Q&A

 あとがき


 
 本書より


[患者さんの症状や治癒経過はいくつかに分類できる]
〈(患者さんからの)手紙とファクシミリだけでも、大きな段ボール箱に三箱以上になりました。そして、今も増え続けていま す。

 手紙とファクシミリ、メールを分類していくと、患者さんの症状や経過に、いくつかの共通点があることがわかりました。

 それらの内容を紹介すれば、めまいと耳鳴りの患者さんにとっては、「自分一人だけの悩みや苦しみ」という思いが、ほかの患 者さんも経験している悩みや苦しみであったことがわかるはずです。自分と症状が似ている患者さんの経過を知れば、対処法がわ かったり、将来に対する希望も持てるでしょう。〉(第一章より)


[めまい治療の権威の批判に対して]

──(七戸)氏のホームページに示された論理とその根拠が医学的に見て妥 当であるとは到底理解できない(権威による七戸批判)

〈もっとも信憑性の高い「証拠(Evidence)」は、本書で紹介している多くの患者さんの「治った」「効果があった」という 声です。

 これらの患者さんは、めまいや耳鳴りの専門医から治療や手術を受けても、治らなかった人がほとんどです。私の“サクラ”などで はありません。この人たちは、私のためにウソを言う必要もありません。そして、本書で紹介した患者さんの手紙やメールは、私に届 いた声のほんの一部でしかありません。

 もし、疑問がおありなら、私の医院においでください。段ボールに三箱以上もある患者さんの手紙やメールなどを○○先生(本文は 実名)や専門医の先生方にご覧にいれます。これが、めまいや耳鳴りの専門医のあいだをたらい回しにされ、家族や知人に抱きかかえ られながら、私の医院にやってきた患者さんの生の声なのです。

(中略)その患者さんたちが、専門医の先生方にどれほどの不信感を抱いているか、それについてもメールには多く触れられていま す。

 医療を選択するのは患者さん自身です。インフォームドコンセントやセカンドオピニオンが盛んに言われていますが、めまいと耳鳴 りに関しては、多くの患者さんたちが医療に満足していないことがおわかりいただけるでしょう。〉(第二章より)


──異なった病因を有すると考えられている三つの全く異なった病気(メニエール 病、良性発作性頭位めまい症、前庭神経炎の三疾患)を同一に見なし、それらに同一の原因治療(?)を行っている点から見て、 この(七戸)理論が非科学的であると言わざるを得ない(権威に よる七戸批判)

 最初に申し上げておきますが、私が治療したのは、耳鼻科医によって、メニエール病、良性発作性頭位めまい症、前庭神経炎等と診 断された患者さんたちです。その診断を下したのは専門医です。

 したがって、「(三疾患が)異なった病因を有すると考えられている三つの全く異なった病気」と決めてかかるのは、○○先生の方 こそ「非科学的」と言わざるを得ません。

 これまで、メニエール病と診断されてきた疾患と前庭神経炎が同一のウイルス感染によるということは、かなりの確率としてありそ うなことですし、良性発作性頭位めまい症にしても、私は、同じウイルスの特定部位への軽症の感染の結果である可能性があると思っ ています。

 最近ではこれらの病気の定義が狭まったようですが、以前にはメニエール病の間欠期に、前庭神経炎や良性発作性頭位めまい症がみ られると記載されていたくらいです。(第二章より)


プラセボ(ニセ薬)による実験がないと批判する権威に対し て]
〈私は内科の一開業医ですから、苦しみながら家族に抱きかかえられて、高い交通費を支払ってまでいらっしゃる患者さんを、くじ引 きをして、一方はプラセボ(ニセ薬)を与えてダマし、一方は本当の薬を与えることなどとうていできません。それは、医学研究者の 方がされるべきことだと思います。〉(第二章より)


[患者さんに感謝]
〈この本を、多くの患者さんや医師の方々、厚生労働省の担当者にも読んでいただきたいと思います。

 この本を出版するにあたり、まず菊地浩吉先生に感謝を捧げたいと思います。(中略)〉

 そして何よりも、私が治療した(2500人以上の)多く患者さんに、医師の私がたくさん学ばせていただいたことを、この場を借 りてお礼を申し上げます。本当にありがとうございました。〉(あとがきより)

 私がこの本を出版した目的は、「ヘルペスウイルス感染症説」を理解していただき、めまい、耳鳴りの患者さんを救うことです。
 書店で、手にとってご覧いただくだけでも結構です。
 もし、じっくりご覧になりたい方は、図書館等でご覧ください。
 

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